Ⅰテサロニケ5:23-24, 23節のノート5, 6
「そして平和の神ご自身が、あなたがたを徹底的に聖別し、あなたがたの霊と魂と体とを完全に守って、わたしたちの主イエス・キリストの来臨の時に、責められるところのない者にしてくださいますように。あなたがたを召す方は信実であり、彼はまたそれを行なってくださいます」。
この言葉は、人が三部分、霊と魂と体から成ることを強く示します。霊は、わたしたちの最も深い部分、内なる器官であり、神の知覚があって、わたしたちを神に触れさせます（ヨハネ四・二四、ローマ一・九）。魂は、わたしたちの自己そのもので（比較、マタイ十六・二六、ルカ九・二五）、わたしたちの霊と体の間にあり、自己の知覚があって、わたしたちに人格を持たせます。体は、わたしたちの外側の部分、外なる器官であり、この世の知覚があって、わたしたちを物質の世界に触れさせます。体は魂を入れており、魂は霊を入れる器です。霊の中には、その霊としての神が住まわれ、魂の中には、わたしたちの自己が住み、体の中には、物質の感覚が住みます。神はまず、再生を通してわたしたちの霊を所有することで、わたしたちを聖別されます（ヨハネ三・五―六）。次に、命を与える霊としてのご自身を、わたしたちの霊から魂へと広げて、魂に浸透し、それを造り変えることで、聖別されます（ローマ十二・二、Ⅱコリント三・十八）。最後に、わたしたちの魂を通して、死ぬべき体を生かし（ローマ八・十一、十三）、彼の命の力でそれを変貌させて（ピリピ三・二一）、聖別されます。
神は、わたしたちを徹底的に聖別するだけでなく、わたしたちの霊と魂と体とを完全に守ってくださいます。「徹底的に」は量のことを言っており、「完全に」は質のことを言っています。量的に、神はわたしたちを徹底的に聖別されます。質的に、神はわたしたちを完全に守られます。すなわち、彼はわたしたちの霊と魂と体とを完全に守られます。堕落を通して、わたしたちの体は腐敗し、魂は汚れ、霊は死にました。神の全き救いにおいて、わたしたちの全存在は、救われ、完全無欠にされます。
＜抜粋＞パンと魚
